海外では、広く知られているヘンプですが、日本での認知度はまだまだです。5月に行ったロンドンでも、ヘンプという素材は、一般的の方々も良く知っていて、説明に困りませんでした。
日本では、麻の種類のひとつであること、多くある麻の中でもヘンプは何故環境によいのかを1から説明をしなければ理解していただけないことが多く、下記のようなかいつまんだ説明をしています。
ヘンプの大きな特徴:
・無農薬で栽培が可能である
・肥沃な土地でなくともどこでも栽培が可能
・一年草なので、すぐに育ち、枯渇性資源に頼らずに済む
・水資源を多く必要としない
・すべての部分を産業用資材として利用でき、その数は3万種といわれる
そんなヘンプが海外ではどのように展開されているのか、ご紹介したいと思います。
ニューヨークからは、ヘンプを使用したメンズアイテムを販売するHAUTE HEMP CO.
センスのよいタイやチーフを発表しています。
アメリカのクラウドファンディングKickstarterで登場したイギリスのSam Whittenのヘンプ繊維を使用したサングラス。製品化になっています。
ドイツからは、Werner AisslingerがデザインしたヘンプチェアーがイタリアのEdra社から発表されています。
そして、MOLFOから発表されたヘンプブレッドバスケット/バッグのテーブルウエア。
また、ハイエンドブランドであるArmani, Polo Ralph Lauren, Nike, Calvin Kleinなどもヘンプを取り入れたコレクションを発表しています。
しかし、ハンエンドブランドや企業サイドがいくらエコなものを提案しても、結局のところ消費者の選択に頼る所が多いようで、環境保護や将来に対する投資というような意識がしっかりと根付き、行動にまで結びつかないことには一時のトレンドで終わってしまうと、デュッセルドルフのファッションアカデミー教授Claudia Ebert-Hesse氏は言います。
環境保護をベースに展開しているブランドはもちろん知識を広めるためのキャンペーンに余念がありませんが、デザイナーや企業、リーディングリーダーサイドからの消費者への啓蒙がさらに必要なのかもしれません。